4 無名さん
「"もし告白してフラれたら"…」

それはまさしく自分に向けられたメッセージのように感じた。唾を飲み込み、震える指で続きを表示した。白い背景の中、無機質な黒い文字が私に語りかける。

"もし告白してフラれたら、それはチャンスです。相手は必ずあなたを意識します。相手は必ずあなたを異性としてみ始めます。なので諦めず、もう一度アタックしてみましょう。"

私はまた声をあげて泣いた。携帯電話の画面が濡れていくのさえ気に止められなかった。こんな何人にも送られてるようなメッセージに、諦めなくていいのだと、嫌いにならなくていいのだと、励まされた。都合の良い解釈かもしれないけど、まだ諦めたくない。諦められない。こんな形で終わらせたくない。もう一度、チャンスをください。


本当に都合いいね
侑士に勘違いされて逃げただけのチキンの癖して