46 無名さん
「有栖院さんは日本が嫌いですの?」
聞いた後で、少々直球すぎだっただろうかと後悔した八百万に、御園は気にしていない様子で(元々不機嫌な様相のため)何でもないように言った。
「当たり前なこと聞かないで。ヒーローごっこしてるような国なんて御免よ」
「ヒーローごっこ?」
これ以上質問に答える気はないと言うように、御園は背を向けて歩き始める。やはり自分は彼女の逆鱗に触れてしまったのかと不安になっていると、突然御園がくるりとこちらに向き直った。
「……とは言え、私だって自分の立場は分かってるつもり。他の奴らは真っ平御免だけど、お世話になる貴方くらいなら仲良くしてやってもいいけど?」
実を言わなくても分かり切ったことだが、八百万はこれからホストファミリーとなる御園と仲良くやっていけるか不安だったのだが、一方の御園は意外にも八百万のことを無下に扱うつもりはなかった。
慣れ合うつもりはないが、不本意とはいえ突然来た自分をホストしてくれる八百万一家には感謝せねばならない。
それに、クラスの様子を見ても、自分とまともに話せるような人間は百以外にはいなさそうだ、と御園は感じていた。
一方、御園の思わぬ言葉に、八百万は両手を口に当て感激した。
そんな彼女の様子に、御園はほんのちょっぴりだが、恥ずかしくなるのだった。
こんな上から目線の言葉でヤオモモが感激とかないわ
聞いた後で、少々直球すぎだっただろうかと後悔した八百万に、御園は気にしていない様子で(元々不機嫌な様相のため)何でもないように言った。
「当たり前なこと聞かないで。ヒーローごっこしてるような国なんて御免よ」
「ヒーローごっこ?」
これ以上質問に答える気はないと言うように、御園は背を向けて歩き始める。やはり自分は彼女の逆鱗に触れてしまったのかと不安になっていると、突然御園がくるりとこちらに向き直った。
「……とは言え、私だって自分の立場は分かってるつもり。他の奴らは真っ平御免だけど、お世話になる貴方くらいなら仲良くしてやってもいいけど?」
実を言わなくても分かり切ったことだが、八百万はこれからホストファミリーとなる御園と仲良くやっていけるか不安だったのだが、一方の御園は意外にも八百万のことを無下に扱うつもりはなかった。
慣れ合うつもりはないが、不本意とはいえ突然来た自分をホストしてくれる八百万一家には感謝せねばならない。
それに、クラスの様子を見ても、自分とまともに話せるような人間は百以外にはいなさそうだ、と御園は感じていた。
一方、御園の思わぬ言葉に、八百万は両手を口に当て感激した。
そんな彼女の様子に、御園はほんのちょっぴりだが、恥ずかしくなるのだった。
こんな上から目線の言葉でヤオモモが感激とかないわ