46 無名さん
"忍足くんにフラれた"

靴を脱ぎ捨て、倒れ込むようにソファに沈んだ。私の目的は、この世界で忍足くんと両思いになること。そのために前の世界を捨て、親とだって別れた。絶対に叶うだなんて自惚れてたわけじゃない。でもこんな形で終わるなんて思わなかった。せめて、そう、せめて、私の気持ちに気がついて欲しかった。独りきりの薄暗い部屋で、私は嗚咽を漏らす。以前ならば、こんな風に泣いていたら「どうしたの?」と母が優しく声をかけてくれた。今はそれがない。当たり前だ。向けられていた愛を捨てたのは私自身だ。私は自分でその選択肢を選んだ。私は独りなんだ。

「…お母さんっ…お父さんッ…」

母の笑顔と、父の背中が脳裏に浮かぶ。寂しい、寂しい。今この世界で、私を愛してくれてる人は誰もいない。大きな声をあげ、子供のように泣きじゃくる。苦しい、苦しい。自分を愛してくれた親に会いたい。あっちの世界に戻りたい。でもその願いが叶うことはなくて、私はどんどんと孤独に押し潰されていく。


そうか?恋愛心理学も昼にちらっと読んだけどこれはこれで夢主重いわ…