54 無名さん
>>52
そこ今見てるけどコピペたんがいじってるせいで文章ぐちゃぐちゃになってる
本当はこっちだお

>月白色の陶器で造り込まれた至大な浴槽は並々と湯を張って居るのに何処か冷たい印象で、ひっそりと其処に躰を坐り身を預ける二人の瞳と何処か似て居る。
「擽ったいわ、お兄様」
「動くな、湯が跳ねる」
濡れた鴉の羽根の如き艶々と妖しい黝色の長髪を芥川が指で梳かすと、名前は鈴の鳴る様な声を上げて愉しげに笑った。白い柔肌を、髪の一本一本を、硝子細工に触る様な優しい手つきで洗い上げてから上等な柘植の櫛を遣って芯から丹念に乾かすに至る迄、総ては芥川の手に依って施される事が常で有り 溺愛の限りを尽くされた名前は芥川を"お兄様"と慕い彼が任務で外出して居る時以外は片時も離れる事は無い。