60 無名さん
>>15>>16
世界を超えた肝試し
数刻前・・・

「・・・今何て?」
あたしは目の前の女性にもう一度問いかけた。
「だから、この場所に行って肝試しして欲しいんだよ!」
この女性の名は「時音」。
異世界には、「管理人」と呼ばれる人たちがいて、世界の起こった事や異変などを書きとめる者たちがいる。
単にいえば記録係。
あたしはこの管理人に気に入られ、今はあたしが体験した事を彼女に記録してもらっている。
「なんであたしが・・・?」
「さっき話して決まったんだよ」
彼女の話いわく、彼女の同業者・・・つまりほかの管理人たちと話している最中、一人の管理人が肝試ししないかと誘ってきたらしい。
そこで、彼女たちがそれぞれ担当している(時音の場合、あたしの事)人間を一人ずつ連れてきて、肝試しをさせることに決まったとか・・・。
「肝試し、ねぇ・・・」
霊の類に慣れているあたしは、肝試しと言ってもあまりピンとこない、というかあまり意味が無いというか・・。
「まぁ、ミウッチャが会ったことのない人も来るみたいだから、行けば友達増えるとおもうよ?」
・・・そういわれると、悪い気はしない。
それに誰が来るのかも気になるし。
「・・・わかったよ、せっかくだから行ってくる」
「さっすがミウッチャ!」
わざとらしくため息をついた後、彼女に場所を聞くと、あたしでも行った事のない場所だった。
「・・・どこそれ」
「だーいじょうぶ!はい!」
と言って、ある物を渡される。
するとあたしの時計が光り、場所が映し出された。
「時計に記録移したから、これでいけるようになったよ」
「ありがとう、じゃあ行ってくるね」
あたしは「時空を超える翼」で異世界へと旅立った。


自分をキャラとして登場させる精神よ