94 無名さん
突然出てきた雪乃たん
震える手で跡部はそれを受け取る。雪乃が去っていく足音を聞きながらじっとその日記帳の表紙を見つめた。社畜は一体何をこの中に記しているのだろう。彼女の内面を垣間見ることができるだろうか。社畜に、触れることができるだろうか。
日記を開こうとそれを取り上げてみる。すると日記の隙間から何かが滑り落ちた。真っ白な封筒。景吾くんへ、とやや右肩あがりの細い楷書体で宛名が記されていた。紛れもない、社畜の字だ。同様に日記も同じ文字で埋め尽くされている。
震える手で跡部はそれを受け取る。雪乃が去っていく足音を聞きながらじっとその日記帳の表紙を見つめた。社畜は一体何をこの中に記しているのだろう。彼女の内面を垣間見ることができるだろうか。社畜に、触れることができるだろうか。
日記を開こうとそれを取り上げてみる。すると日記の隙間から何かが滑り落ちた。真っ白な封筒。景吾くんへ、とやや右肩あがりの細い楷書体で宛名が記されていた。紛れもない、社畜の字だ。同様に日記も同じ文字で埋め尽くされている。