95 無名さん
戦いながら受け答えするロクサスの腕を引っ張った。
「なにす・・・・・!?///」
突然おでことおでこをくっつけられ顔を真っ赤にさせるロクサス。
それと同時に足元に魔法陣が浮かび上がりあたしの身体が宙に浮き光る。
そして瞳から光が無くなり、目の色が薄い水色になると、虚ろな目でぼそぼそと喋り始めた。
「【記憶を読み取ります・・・ファイア・ファイラ・ファイガ・ブリザド・ブリザラ・ブリザガ・・・】」
あたしは人の記憶を読み取り、自分の身体に定着させる事が出来た。
つまり、彼の中にある魔法の記憶をあたしの身体に覚えさせているのだ。
ちなみにあたしの持つコピー能力は、あたしの中に記憶した、自分や他人の記憶等を引っ張りだして使っている。だから本人そのものになれるというわけだ。
・・・中には魔法以外の記憶も見えていたが、あたしはかまわず作業を続けた。


「ねぇ、あなたの事を教えて?
ノーバディって何?」
あまり聞くべきではないんだろうけど、見てしまった以上聞かずにはいられなかった。


「ロクサスには心がある!
あたしはそう信じてる!」
だから・・・
「だから・・・そんな悲しそうな顔しないで」
あたしは懇願するように彼を見た。

っていうか勝手にロクサスの記憶盗み見たくせに見た以上聞かずにはいられないとか言って勝手に説教始めるミウッチャたん