1 援デリ

援デリ

前に住んでいたアパートが昭和の遺物って感じで、未だに木造だったりしたんだよ。でも、見た目の古臭さはあるけど機能的には何ら問題なかった。管理人さんもいい人だったし。
何より、やっぱり家賃が魅力だった。そりゃタワーマンションとかの方がいいけど、金額考えたらあんないい住まいはなかったよ。家賃が格安な分、お金を遊びに使えていたしさ。家賃+ホ別苺×2回でも余裕で貯金に回せたものだ。あ、ホ別苺と言いつつ援デリばっかりだったけどね。
ただね、プライバシーはあんまりなかった。壁が薄いから隣の部屋の声がまる聞こえだったり、廊下なんてギシギシ言ってたしさ。それにセキュリティー?なにそれ?って感じだったから、俺くらい無頓着じゃないとあそこでの生活はできなかったように思うね。
ところが、ある時、隣に男が越してきたんだけどね、こいつがまた怪しい隣人なんだわ。ぶっちゃけて言えば、しょっちゅう部屋に女を連れ込んでいるんだよ。いくら騒音を気にしないと言っても、隣の部屋から「ギシギシアンアン」なんて音と声がしたら、やっぱり俺も男の子だから気になるわけよ(笑)同時にうらやましかったね。生活には満足していたけど、女っ気はなかったから。
セックスだけの関係を割り切りと誤解していました
そうなると、何だか隣人に対抗心が沸いちゃって、出会い系サイトで女を口説いて部屋に呼んだんだ。ま、その女は援デリだったんだけど、それはどうでもよかった。いつもギシアンやられているから、やり返してやる!てな気持ちだった。
すると、その援デリが「あ、ここ来たことある」て言いだしてね。話を聞くと、隣の部屋にデリしに来た経験があるんだって。何だよ、女にモテてうらやましいと思っていたけど、部屋に援デリ連れ込んでただけかよ!って何だか笑いながら、隣人に聞かせるようにギシアンやったものだ。
その後、さすがに老朽化が進み取り壊しになって俺も出ていかざるを得なかったんだけど、隣の部屋で何が行われているかもわからない完全防音のマンションで暮らしているとさ、何だか隣人の顔も見えなくて不安になっちゃうね。隣人も俺が援デリ呼び込んでギシアンやってるって気づかないであろうこともちょっと不満かな。
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