1 無名さん

ゲッツb

やぬた
――みんなで地震を起こしませんか?――

来たる2006年1月1日午前0時0分0秒、みんなの力で地震を起こしましょう!
やり方は簡単、上記の時刻にこのメールを受け取ったみんなで一斉にジャンプするだけ!

何を馬鹿なことを、と貴方は思ったかも知れません。しかし考えてみて下さい。

例えば体重60kgの人が50cmジャンプしたとすると、着地したときにかかる重さは(詳細は省きますが)立っているとき(60N)の4倍ですから240N。100人でジャンプすれば24000Nもの力になってしまいます!
震度2の目安である「蛍光灯の小さな揺れ」を起こすのに5Nかからないことを考えれば、これがいかに大きな力であるかお分かりでしょう。
一家屋に5つ蛍光灯があると仮定して全て揺らすのにかかる力は25N、よって100人でおよそ1,000家屋。つまりそれだけの範囲に震度2の地震を起こすことができるのです!

100人と聞いて怖じけづかないで下さい。
これは「受け取った1人が10人にこのメールを送る」ことをたった2回行うだけで達成できる人数です。
勿論もっと人数が多くなればもっと広範囲にもっと強力な地震を起こすこともできてしまいます!

さぁみなさん、このメールをなるべく多くの人に送り、来たるべき時に備えましょう。
そして「ジャンプで地震が起きた」事実を世に知らしめ、歴史の1ページに名を刻もうではありませんか!
高速道路を北に向かって走っていた私は、トイレ行きたくなったのでサービスエリアに立ち寄りました。

手前の個室はふさがっていたので、その隣に入りました。

便器に腰を下ろそうとしたその時、隣から

「やあ、元気?」

と声がしたのです。

男は皆そうですが、トイレで見知らぬ人と話をすることはありません。

どうしていいかわからなかったので、ためらいがちに

「まあまあだよ」

と答えました。

すると隣人は「そうか……それで、今何してるの?」と言うのです。

妙だなと思いましたが、私はバカみたいにこう答えました。

「君と同じだよ。ウンコしようとしてるんだ!」


やがて隣の男は、声をひそめてこう言ったのです。

「おい、あとでかけ直すよ。隣の個室に、俺の話にいちいち答えるアホがいるんだ!」