91 無名さん
小腸引きずり出してやろうと思って腹を切ったのに、避けられて浅い傷しか付けられなかった。人気(ひとけ)のある方へ逃げようとしたので、土の壁を作って閉じ込める。
「はあ?!なんだこりゃ!」
「魔法だよ」
「魔法……ッまさかてめえがS級3位のサクラバか!!」
「そうだよ。弟子が世話になったね」
「!」
土の壁からゴーレムの腕を生成し、中にいるガロウを殴る。サーフボードに乗って上から見ているが、なかなか当たらない。複数の腕で狙っても避けられてしまうな。
「じゃあこれだ」
「ッ?!」
重力を何十倍にもしてまともに動けなくした。これ、結構な上級魔法なのでほとんど使わないんだけどね。
「ア゛ッ、ヒギィ…ッ!」
ゴーレムの拳で何十発も殴られ、ガロウは血を吐き、痛みに呻いている。
「雑巾絞りされたことはあるかい?」
「!!降さン゛ッ?!ア゛ア゛ア゛ッ!!」
「許すわけないだろう。
…ガロウ、君がしたのは、これからするのは、こういうことなんだよ」
「オ゛…ご…ほ……っ」
文字通り雑巾絞りしてやった。
全身の骨が折れ、肉が裂け、内臓が潰れたガロウは、ヒューヒューと浅い呼吸を繰り返している。
「…はん…そ、く…だろ…」
「意識あるんだすごいねー」
「こ…さ、ん…いっ…のに…」
「降参なんて許すわけないでしょ。このまま殺してやろうか?」
「…!」
「冗談。殺さないよ」
「…」
明らかにほっとしたガロウの指先を優しく手に取り、
爪を剥いだ。
「イ゛…?!」
「はい、次」
「──ァ、ひっ」
「あと8枚」
「い、や…め…っヒギィ!」
「間違えた、あと17枚だ」
「?!!」
手足の爪全部を剥がしてやれば、ガロウはもう虫の息だ。
「じゃ、治してあげる」
「──はあ?!」
治癒魔法ですっかり治してあげると、ガロウは目を見開いて自分の体を見回し、疑問符を浮かべた。
「な、なんで」
「なんでって…もう一周するからに決まってるじゃん」
絶望の表情で見上げてくるガロウに、このあと2回拷問を繰り返して、『恐怖』と『呪い』を植え付けた。もちろん、話が進まなくなるから怪我はある程度治したよ。

はどたんガロウってサイタマを除けば作中でも屈指の強キャラの1人なのになにやってんの?